松任谷由実(62)と大和ハウス工業がコラボレーションした同社の企業CM「故郷2016」編が明日26日から放送される。ユーミンはCMのために新曲「私の心の中の地図」を書き下ろした。3年ぶり38作目となるオリジナルアルバム「宇宙図書館」(11月2日発売)に収録される。

 新CM「故郷2016」編は、都会から離れた土地で生まれ育った高校生の日常を描いた。弱小野球部の男子部員、何にも興味が持てずに時間をやり過ごすだけの女子高生、へたな歌を街に響かせるラッパー志望の男子高生らが登場。変化のない日々へのイライラと自己嫌悪、エネルギーを持て余す様子を追い、背景には「心の拠り所(よりどころ)」である家や家族との暮らしがあるという企業メッセージを伝えている。

 ユーミンは「家=心の拠り所」をテーマに「私の心の中の地図」を書き下ろした。歌詞には記憶の中の懐かしい家や街への思いがつづられ、CMの高校生たちの姿に叙情的なメロディーが重なる。

 ユーミンは「私が『家』ということを考えると、まず子どものころに住んでいた家が思い浮かびます。もし、今そのまま残っていたらいいな、行ってみたいな、とすごく切ない気持ちになります。いちばん帰りたい場所を思い出すような、そんな曲にしてみました」と話している。

 大和ハウスでは、ユーミンの楽曲作りやアーティストとしての歩みに共鳴し、今回のコラボレーションを提案したという。

 女性アーティスト最多となるアルバムミリオン通算10作、アルバム首位通算22作などの記録を持ち、1970年代から2010年代まで10年ごとの各年代でアルバム売り上げ首位を達成した。

 ファンから色あせない支持を受けて「時を積み重ねている」というユーミンのイメージが、同社の家づくり、街づくりの理念や基本姿勢と重なるという。