松沢しげふみ参議院議員(58)が5日、都内で、8日発売の著書「始動!江戸城天守閣再建計画」(ワニ・ブックスPLUS新書)の発売記念イベントを開いた。

 城マニアのプロレスラー藤波辰爾、城郭研究の第一人者の三浦正幸広島大大学院教授も参加したシンポジウムでは「東京に足りないのは天守閣だ!」と江戸城天守閣再建に向けて気炎を吐いた。

 もともと、江戸城には5層6階の日本最大の天守閣があり、世界最大の木造建築物だった。だが、1657年の明暦の大火で焼失。幕府は経済的な理由から天守閣再建をあきらめたが、皇居東御苑には当時の天守台が現存している。05年には江戸城築城主・太田道灌の子孫、太田資暁氏を会長とするNPO法人「江戸城天守を再建する会」が誕生。天守閣を復元させようという動きが始まっている。

 歴史好きでお城好きの松沢議員も5年前からこの運動に携わり、この日の会では「江戸城天守閣を当時のままの木造建築で復元することにより、年間500万人の入場者が見込める。観光振興から経済成長への期待ができる」と、その意義を訴えた。

 シンポジウムに参加した藤波は、自身のホームページ「藤波城」を開設。テレビ番組などでも日本各地の城の魅力を紹介して来た。「プロレスを始めて40数年…。地方に行ってはお城を訪ね、自分にとってのパワースポットになっています。そんな中で、江戸城がないというのは本当にさみしいです」と話した。