歌舞伎俳優中村吉右衛門(72)が27日、都内で、国立劇場の3月歌舞伎公演「通し狂言 伊賀越道中双六」(3月4~27日)の会見を行った。

 赤穂浪士の討ち入り、曽我兄弟のあだ討ちに並んで、日本3大あだ討ちの1つ。

 吉右衛門は「敵討ち、あだ討ちは、今は禁止とされていますが、それに似た気持ちはあると思います。人間の心の中に、恨みを晴らしたいという気持ちはいつの世にもある。そこがうまく書けた作品だと思う。涙しながらもすっきりするところが魅力」と話した。

 3年前に「岡崎」の場が44年ぶりに上演され好評を博した。今回は「岡崎」を中心にした通し狂言となり、さらに86年ぶりに「円覚寺」が上演される。吉右衛門は「タイムマシンがあるわけではないので、まったく正確ではないが、それが役者の個性にもなる」。

 昨年から続いてきた国立劇場50周年記念の最後を飾る公演。

 会見にはほかに、中村東蔵、中村歌六、中村雀右衛門、中村又五郎、中村錦之助、尾上菊之助が出席。