中国・四川大地震でジャッキー・チェン(54)が義援金1000万元(約1億5000万円)を寄付するなど母国支援に乗り出した。

 ジャッキー・チェンは地震が発生した12日、北京市内のスタジオでCM撮影を行っていた。テレビなどを通じて壊滅的な打撃を受けた被災地の現状に強いショックを受け、すぐに支援に乗り出すことを決意。親交深いホテルチェーンオーナーと連名で、義援金1000万元を寄付した。関係者を通じて「自分が先頭を切って寄付をすることで、多くの人に被災地の状況に関心を持ってほしいと考えました」とコメントを発表した。

 中国国内で行われた北京五輪の聖火リレー初日の最終ランナーを務めた、国民的スターの影響力は大きかった。ジャッキーを慕うアクション俳優ジェット・リー(45)もチャリティー組織を通じて100万元(約1500万円)の寄付を発表。アンディ・ラウ(46)チャン・ツィイー(29)ら映画スターが続々と寄付を表明。さらにプロバスケットボールNBAのスター選手姚明(27)は50万元。陸上男子五輪金メダリストの劉翔や孫海平コーチも併せて20万元を募金した。

 中国国家体育総局は500万元を拠出。シンクロナイズドスイミング代表の井村雅代ヘッドコーチも、同局の呼び掛けに応じ2000元を寄付した。

 ジャッキー・チェンはもともとチャリティー活動に熱心に取り組んできた。エイズ撲滅のための基金寄付や、05年にはスマトラ沖地震と津波による被災地インドネシアを表敬訪問し、被災者たちを激励した。四川大地震についても、被災者たちに向けて「国と政府を信じていてください」と励ましの言葉を送った。救出活動の難航が伝えられる中で、支援の輪は今後も広がりをみせていきそうだ。