<第59回NHK紅白歌合戦>◇31日◇NHKホール

 初の大トリを務めた氷川きよし(31)は「きよしのズンドコ節」で08年を締めくくった。この曲は、氷川自身の応援歌でもある。寂しいときやつらいとき、歌詞にある「西の空見て呼んでみる

 遠くやさしいお母さん」というフレーズを口ずさんでは、福岡に住む母を思い頑張ってきた。感謝、苦労、挫折と栄光…、歌いながら多くの思いが走馬灯のように駆けめぐる。必死にこらえていた涙が歌い終わると同時にワーッとあふれ出た。隣で声援を送っていた北島三郎に抱きつき、ファンや視聴者に「ありがとうございました」と感謝の言葉をやっとの思いで絞り出した。

 今年はデビュー10周年を迎える。「ファンの皆さまに心から感謝を申し上げたい。10周年に向けての最高のスタートを切ることができました」。号泣した後は、きよし君スマイル。満面の笑みで節目の年を迎えた。

 [2009年1月1日7時40分

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