女優沢尻エリカ(22)とクリエーター高城剛氏(44)が大安の19日、東京・代々木の明治神宮で結婚式を挙げた。沢尻が本殿に姿を現すと、ファンや参拝客約1000人が警備員らを押しのけて駆け寄り、沢尻のお面をかぶった上半身裸のパフォーマンス集団も登場。周囲の大騒ぎとは別に、ユリの髪飾りを角隠しにした沢尻は超ご機嫌で永遠の愛を誓った。

 お騒がせ女優の本領か。沢尻が静かに笑みを浮かべても、周囲は大騒ぎだ。

 午後2時過ぎ。参拝客にファンが加わり通常の3、4倍という約1000人が境内に集まった。報道陣も約200人が見守る中、沢尻と高城氏は神楽殿から回廊に現れた。純白のユリの髪飾りを角隠しにした斬新なスタイルは遠目にも映える。女子高生が「何あれ~?

 超きれ~い」と切り出すと、次々に「おめでとう~」「エリカ様ぁ~」と祝福の声が飛んだ。フランス人の母リラさんや兄、高城氏の母親や妹夫妻やおいら7人の参列者とともに回廊を歩く沢尻は笑顔で口だけを動かし「あ・り・が・と・う」と軽く手を振った。

 回廊数十メートルをゆっくりと歩くため、ファンも後を追いかけて大移動。本殿の階段前で静止を試みる警備員たちを押しのけて、沢尻の目の前まで駆け寄ったため、転倒する参拝客もいた。

 さらに、人波に紛れパフォーマンス集団が乱入した。沢尻が一昨年9月の映画の舞台あいさつで「別に…」と不機嫌な態度をとったためバッシング騒動となった際の衣装をまとった男性たちが現れた。マッチョマンもオタク系も上半身裸のまま、金髪の沢尻のお面をかぶり、緑色のヒョウ柄ドレス姿でうなり声をあげ、警備員の注意にも「別に…」とだけつぶやき境内を練り歩いた。さらに「別に…」の文字を掲げながらひと通り周囲の注目を浴びると、警備員らにしかられ逃げ出した。神聖な境内でのふざけた行為に、神宮関係者も「裸とは何事だ」と、怒りをあらわにした。

 集団の1人は「明大のフリーサークルで、沢尻エリカが大好きだからやってきた。(映像を動画サイトの)YouTubeにアップするんでヨロシク」とだけ言い残した。同サークルと関連性は不明だが、沢尻の挙式が明らかになって以来、この日の「明治神宮集合」を呼び掛けたインターネット掲示板もあったという。

 伝統と格式ある境内を騒がせても、主役の沢尻と高城氏はつつがなく式を終えた。前日の冷たい雨から一転して気温15度に達する快晴の大安吉日。婚姻届を提出した7日も大安だった。お騒がせ女優のレッテルも古風な素顔をのぞかせながら、晴れの日を過ごした。近くハワイでの披露宴に出発する。エリカ様はしばらくご機嫌だ。

 [2009年1月20日8時20分

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