米米CLUBが今秋に17年ぶりの全国ホールツアーを開催することが20日、分かった。10月21日から全国10都市の2000~3000人規模の会場で、計20公演を行う。すでにツアーの軸になる2年ぶり16枚目のアルバム制作と、ド派手な舞台セットの設計に着手している。

 米米のステージは制作費数千万から1億円を超えるセットを組むため、コンサートは集客が見込める大都市のドーム球場やアリーナでしか行えなかった。しかし、3年前の活動再開以降、全国からのラブコールがやまないことから「92年以来の赤字覚悟のホールツアーを決心しました」(関係者)という。

 実は新アルバム制作に入ったばかりの4月14日にボーカル、カールスモーキー石井(49)とダンサーで石井の妹MINAKOの父昭雄さんが79歳で病死した。昭雄さんは茨城で100年以上続く和菓子店「石井屋」を経営し、来店したファンにも気さくに応じる名物おやじで、記念になるようにと米米のマスコットを命名した「ダブルドリブルまんじゅう」や「米米酒まん」などを販売。石井の恋愛や結婚が話題になった90年代には、ワイドショーにもたびたび登場した。

 石井は6月14日、東京・JCBホールでのソロツアー最終日に「オヤジに向けて歌わせてくれ」と追悼曲「ファザー」を歌ったように、米米のアルバムやツアーでも父への思いを胸に秘めて歌うという。「米米のコンサートにも必ず来てくれて、世間の評判がイマイチのときでも『いや~お前のコンサートは良いなぁ』と言い続けてくれていた。絵や音楽を教えてくれたボクの人生最初のプロデューサー。オヤジのためにも、いいアルバムとライブにしたい」と、スタジオにこもっている。

 [2009年6月21日9時37分

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