中島みゆき(57)が主宰し、20周年を迎える音楽劇「夜会」が今年も11月18日から12月18日まで東京・赤坂ACTシアターで上演される。日本人アーティストとしては最高額のS席2万円ながら、毎回プラチナチケット化する人気公演に、今回は「Y20シート」と名付けた5000円の格安チケットが用意された。

 「Y20」とは「夜会20周年」を意味する。20周年を記念したもので、購入条件は夜会が初めて上演された89年11月17日以降に生まれた中学生以上に限定される。チケット引き換えには身分証明書が必要だが、ともに年齢を重ねた「夜会世代」の若者が足を運びやすいよう、企画された。

 今回の「夜会VOL.16~夜物語~本家・今晩屋」は昨年上演した「元祖・今晩屋」と同じ「安寿と厨子王」の物語をベースに構成される。みゆきが主演、構成、脚本、演出、作詞、作曲のすべてを務め、その歌の世界がどこまで伝わるか「実験劇場」の意味合いで始まった「夜会」でも、難解な内容で話題になった。Y20シートは若い感性に対する、みゆきの挑戦状なのかもしれない。

 日刊スポーツにメッセージを寄せたみゆきは「こちらは本家でございます。およそ世間に元祖だ本家だと比べるものは、すなわち中身は同じというのが相場ではございますが、そこはそれ本家としてのナニもございますので、いささかの隠し味などもたくらみつつ、開演をめざしております。お楽しみいただけたら、幸いでございます」。抽選による先行販売は10日から。問い合わせはhttp://www.yakai16.jp/

 [2009年7月1日9時21分

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