伊藤沙莉がヒロインのNHK連続テレビ小説「虎に翼」(月~金曜)29日に放送された第21回の平均世帯視聴率が14・3%(関東地区)だったことが30日、ビデオリサーチの調べで分かった。平均個人視聴率は8・1%だった。平均世帯視聴率の最高記録は第13話、第15話の16・9%。

日本初の女性弁護士で、のちに裁判官となった三淵嘉子(みぶち・よしこ)さんをモデルにした昭和の法曹界が舞台の物語。伊藤はヒロインの猪爪寅子(いのつめ・ともこ)を演じる。

朝ドラ110作目で、三淵嘉子さんをモデルにした半生を再構成してフィクションとして描く作品。「虎に翼」は中国の法家「韓非子」の言葉で「強いものの上にさらに強さが加わる」という意味。

石田ゆり子、三代目J SOUL BROTHERS岩田剛典、松山ケンイチらが出演。尾野真千子が「語り」を担当。よるドラ「恋せぬふたり」で向田邦子賞を受賞した吉田恵里香氏が脚本。主題歌「さよーならまたいつか!」をシンガー・ソングライター米津玄師が務める。

あらすじは、父の直言(岡部たかし)や官僚ら16人が贈収賄の容疑で逮捕された「共亜事件」。世間の注目を集め寅子(伊藤沙莉)は大学にアイシを運ぶことができなかった。そんな時、花岡(岩田剛典)と穂高(小林薫)は記者の目を盗み、猪爪家にやって来た。穂高が直言の弁護を引き受けてくれることになり安どする寅子。さらに穂高からは、大学に来るように促され、足を運んだ。逮捕から4カ月後、予審が終了し「罪を自白した」と書かれた新聞記事に戸惑った寅子らの元に、直言が穂高といっしょに帰ってきた。玄関で直言は「すまない。やったんだ。お前たちに合わせる顔がない」と涙し寅子らに土下座した。その後、穂高は寅子に「態度がスッキリしない。だが罪を自白している。『やりました』の一点張りも事実。本人が罪を認めている以上、無実を争うことはできない。家族となれば話は違う。君にしかできないことがある。分かるね。直言君の口から何があったのか、いわれなき罪を背負っているならば、そのことを聞き出して欲しい」と促された。