1989年(平元)6月24日に間質性肺炎のため死去した国民的歌手美空ひばりさん(享年52)の二十三回忌法要が20日、東京・帝国ホテルで営まれた。法要に先立ち、長男でひばりプロダクション社長の加藤和也氏(39)が記者会見し、1001曲収録の特別記念BOX「ひばり千夜一夜」(CD54枚+DVD2枚+特典CD2枚の計58枚組)を12万円で8月3日に発売することを発表した。

 シリーズなどではなく、一アーティストの一商品としては、世界的にも空前絶後の曲数。ひばりさんが発表した曲は約1500曲あるといわれるが、加藤氏と所属のコロムビア関係者が厳選して選んだ。欧米にスタンダードの名曲1001曲を集めた教本があったことを参考にしたという。

 デビュー曲の「河童ブギウギ」から最後の「川の流れのように」までのシングル・コレクション580曲(CD32枚)をはじめ、他の歌手の曲を歌ったカバー・コレクション300曲(同17枚)などジャンル分けされている。ひばりさん自身、95年に45枚組660曲収録の「珠玉集」を発表しているが、コロムビア関係者は「1人のアーティストで1000曲を超えるのは世界でも初ではないか」という。未公開の「北上夜曲」「山のロザリア」の2曲も初めて収録された。加藤氏は「本当に素晴らしいBOX。でも、今後も新曲とも言える曲が出てくると思っています」と話した。

 また、今秋には「美空ひばり

 二十三回忌音楽祭」(仮題)も開催する予定だ。十七回忌(05年)には、日本武道館でメモリアルコンサートを行い、五木ひろし、和田アキ子、氷川きよし、松浦亜弥、モーニング娘。、つんく♂、谷村新司、小椋佳ら多数のアーティストが出演した。現在、復活コンサート「不死鳥」を行った東京ドームや、日本武道館などを候補に調整が進められている。加藤氏は「今年いっぱいメモリアルイヤーにし、新たなる飛躍の年にしたい」と話した。