【ロサンゼルス2日(日本時間3日)=中野由喜】日本アニメソング界の人気3人組ユニットKalafina(カラフィナ)が、北米最大のアニメ博「アニメ・エキスポ2011」でライブを行い、全米CDデビューの手応えをつかんだ。

 カラフィナは、イベントの音楽部門のメーンゲストとして出演し、会場のクラブノキアを埋め尽くした約2400人のファンから、ウォーという大歓声と、日本語で「ようこそ」「大好き」との大声援で出迎えられた。全米ファンはCDデビューしていない同ユニットをネット配信などでしか知らないはずだが、09年のボストンでの初ライブから着実に支持層を広げていた。

 メンバーのKeikoは「熱気がホットホット。アメリカでCDを出したい」。Hikaruは「初めてLAに来た気がしない」、Wakanaも「みんな楽しんでくれた。もっと私たちの曲を聴いてもらいたいからリリースできたらいい」と話した。事務所関係者も「ビジネス環境の課題はあるが、本物しか認めないアメリカのファンが納得する技術と実力はある。CDリリースの自信と勝算はある」と語った。

 ライブでは人気アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」の主題歌「Magia」や「黒執事2」のテーマ「輝く空の静寂には」など11曲を披露。前日1日のサイン会やパネルディスカッションなどのオープニングセレモニーでも、計5000人のファンを集めた。同イベントには昨年はAKB48が、過去にはモーニング娘。や中川翔子も出演した。

 ◆アニメ・エキスポ

 92年から毎夏、ロサンゼルスで開催され、全米から数万人のアニメファンが集まる北米最大級のアニメイベント。声優らアニメ関係者のトークイベントやアニソン歌手のライブのほか、アニメ映画の上映会やグッズの販売会などが行われる。

 ◆Kalafina(カラフィナ)

 Wakana(ワカナ)とKeiko(ケイコ)Hikaru(ヒカル)による3人組ボーカルユニット。アニメ作品に多くの音楽を提供する梶浦由記のプロデュースで発足。08年1月「oblivious」でデビュー。人気アニメ「空の境界」「黒執事」「魔法少女まどか☆マギカ」の主題歌を担当。これまでシングル9枚、アルバム2枚を発売。10年には台北、上海、香港でライブを開催。