歌手松田聖子(49)が、シンガー・ソングライター竹内まりや(56)の作詞、作曲、プロデュースで新曲「特別な恋人」を11月23日にリリースすることが3日、分かった。昭和から活躍し続ける大物女性アーティスト2人による初のコラボが、聖子からのオファーで実現。聖子にとっては76枚目のシングルになる。

 2人によるレコーディングが実現したのは、先月下旬だった。関係者によると、尊敬し合う2人は、感激の面持ちで仕事に臨んでいたという。聖子がシングル曲で、女性アーティストから楽曲提供してもらうのは、00年の矢野顕子の作詞「上海ラヴソング」以来、約11年ぶり。通算76枚目のシングルで、初のコラボレーションとなった。

 音楽界で長く活躍してきた2人だが、出会いは昨年7月だった。聖子が関係者を通じてデビュー30周年記念の楽曲提供のオファーをしたのがきっかけだった。快諾した竹内が、昨年7月に日本武道館で開催された聖子のアニバーサリーライブを訪問。終演後に楽屋で初対面し、共同作業がスタートした。互いに多忙なため、31年の今年になったが、ついに「特別な恋人」が完成した。

 聖子は「この曲は、胸がキュンとするすてきな大人の恋の歌です。まりやさんの独特な世界観にあふれているとても美しい曲で、レコーディングで歌わせていただいたとき、胸がいっぱいになりました」と感謝。聖子の表現力の源は、声とパーソナリティーが併せ持つ不思議な魅力と感じていた竹内も「日本のトップポップシンガーである松田聖子さんに、制作依頼をいただけたことが大変光栄。今の聖子さんだからこそ歌ってほしいと思う、大人のラブソングを、心を込めて書かせていただきました」と応えた。

 多くの恋を重ねてきた聖子の今をイメージさせる歌詞で、竹内らしい、切なさと大人の包容力にあふれた曲だ。レコーディングを視察した竹内は「聖子さんの魅惑のキャンディーボイスが、きっと皆さまに新たなトキメキを届けてくれるはずです」とにっこり。聖子も「ずっとずっと、大切に心を込めて歌わせていただきます」と感激していた。