小池百合子都知事の後継を選ぶ衆院東京10区補選(23日投開票)は22日、選挙戦最終日を迎え、自民党の若狭勝氏(59)、民進党の鈴木庸介氏(40)らが最後のお願いを行った。

 若狭氏は、小池氏とともにJR池袋駅前などで街頭演説。「自民党の中でも外でも、ぶれずにひるまずに、正論を言うのが私の政治家としての使命だ。国政と小池都政との間で、パイプ役を担わせてほしい」と訴えた。

 一方の小池氏は、低投票率への懸念を示した。補選はもともと、投票率が低いとされている。さらに、各報道機関の情勢調査で、若狭氏のリードが伝えられており、有権者の関心が薄まっている可能性も指摘される。

 約291万票を獲得した今年7月の自身の都知事選で、前回を13・59ポイント上回る59・73%へと、投票率を押し上げた小池氏は、「低投票率が気になっている。選挙は、なめてはいけないんです。都と区、国の三角形がきちんと機能するように、若狭さんを完勝、圧勝させてほしい」と、呼び掛けた。

 一方、民進党の鈴木氏は野田佳彦幹事長とともに遊説を重ねた。「選挙戦のさなかに、政府から『年金カット法案』という、とんでもない争点が出てきた。この法案を通してはならない」と訴えた上で、「安倍首相が唯一、聞くのは、国民の声だ。法案阻止を旗印に戦っている私が勝つことができれば、首相に大きな国民の声を突きつけることができる」と指摘した。

 野田氏も、安倍政権の経済政策を批判。「アベノミクスは4年たっても道半ば。そろそろ、厳しく総括的な検証をしなければならない」と、対決姿勢をむきだしにした。

 幸福実現党の吉井利光氏(34)も、最後の支持を訴えた。