エフフォーリア、ヴェラアズール、デアリングタクトなど、名だたるG1馬に出資してきたKAZFORIA氏が、出資馬を選択する上での着眼点を解説します。(毎週火曜日、木曜日更新予定)

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各クラブが発表している測尺には、管囲という前脚の太さが記載されていることが多い。これは「管」という、人間で言えばすねのように見える部分で測定する。

矢印の一回りが菅囲
矢印の一回りが菅囲

まず、脚が細過ぎる馬は故障のリスクが高まるので良くないと言われている。ただ、馬体重が軽ければ管囲が細くても足への負担は比較的少ない。最もリスクが高いのは、馬体重が重くて管囲が細い馬だ。

そこで以前に当コラム【タイトル:馬体重は軽過ぎず重すぎない馬が活躍しやすい】で述べたデビュー推定馬体重が500キロを超える馬で、

・測定日A 7月15日以前の測定で19.4センチ以下

・測定日B 7月16日から9月15日の測定で19.7センチ以下

・測定日C 9月16日以降の測定で20センチ以下

480キロを超える馬で、

・測定日Aで18.6センチ以下

・測定日Bで18.9センチ以下

・測定日Cで19.2センチ以下の馬は敬遠するようにしている。

また逆に足が太過ぎる馬も、脚元の軽さを欠いて速く走れないことや、育成で無理して故障する事も多いので、管囲が22.5センチ以上の馬は様子を見るようにしている。

なお、管囲は成長しても太さがあまり変わらないと言われている。測定時の馬体重が小さな馬でも管囲が太ければ、将来的にはその管囲に見合う程度に馬格や馬体重も大きくなるので心配しないでいいという考え方もあるようだ。