最終予選で4試合連続ゴール中のアタッカーへ、周囲の期待は自然と高まる。それでもFW原口元気(ヘルタ)は「勝てばいい。(得点は)僕じゃなくても誰でもいい。勝ち点3だけを目指す」と、自身の記録よりもチームの勝利を最優先する。

 今季、ヘルタではわずか1ゴールと精彩を欠く。昨秋以降、日本代表戦による長距離移動などが増えて疲労が蓄積。サイドのMFとして守備の負担も多く、ゴール前に顔を出す機会がめっきり減った。今回も「好調だとは思っていない」と自己分析する。

 ただ、日本代表ではヘルタに比べてゴールに近い位置でプレーが可能で、得点をうかがうチャンスは増える。最終予選の初戦黒星で窮地に立ったチームを勇気づけた第2戦のタイ戦から始まった連続ゴール。数字を残し続けたことで左FWの定位置争いでは大きくリードした。

 W杯行きを左右する大一番で、主力としてピッチで戦う覚悟は十分。「1つ1つの球際や走り勝つことが非常に重要になってくる。全ての局面で、僕が相対した選手には負けたくない」と意欲をたぎらせる。