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第375回    時任三郎  
2003.08.17付紙面より

時任三郎
写真=「おれを撮影するカメラマンを撮ろうかな」そう言って、時任さんはかばんから自前のデジタルカメラを取り出した。カメラを向けられた私は、正直、緊張した。撮ることは慣れているが、撮られることがほとんどない。お互いにカメラを構え、異様な雰囲気になった。時任さんは写真が趣味で、自身のホームページに写真館というコーナーもある。撮影が終わり「この写真をHPで使おうかな」と笑顔で言われた。これから毎日、写真をチェックさせていただきます。
(撮影・鹿野芳博)

実生活は“ビジネスマン”と正反対

 はやり廃れの展開が早い芸能界で、マイペースを守る。俳優時任三郎(45)。かつてCMで企業戦士を演じたが、99年に3児の父・時任は子育てのためニュージーランドへ渡り、昨年末約4年ぶりに帰国した。その間にこなした仕事は、映画とドラマの1本ずつ。久しぶりの日本での生活に仕事にまい進と思いきや、時任流スローライフの重要性を説き、主夫のおもしろさを語る。キーワードは「家族パワー」と「立ち止まり哲学」だ。


立ち止まる勇気

 今年でデビュー24年目を迎える時任は、大きなかばんを肩に担ぎ、インタビュー室に現れた。黒のTシャツに黒のズボン。シンプルな中にも男の色気を感じさせる。日焼けも、決して嫌みに感じさせない。「ニュージーランド焼けですか」と聞くと「もともと」と笑う。22歳でデビュー以来、第一線で活躍してきた時任が、突然ニュージーランドに渡ったのは99年。すべてのキャリアを捨て、家族5人で乗り込んだ。決定事項は、ニュージーランドに行くということだけだった。

 時任 もともと1カ所にいるのって苦手で。放浪癖があるんだよね。すごく引っ越し魔だけど、輪をかけてすごいのが、奥さんですよ。自慢の引っ越し回数を、見事に奥さんに抜かれたぐらいですからね。だからまったく家族の反対もなくて、みんなで行こう行こうって、遠足感覚(笑い)。常に新しいこと、楽しいことに行きたくなるんだよね。

 「実は不安もあったけど、思い切って…」なんてコメントを期待? していたが、予想外の言葉が次々に飛び出してきた。とにかく、人生楽しくて仕方がないといった感じだ。「築き上げてきたキャリアや地位は、楽しくしてくれないし」。自分の好きなことだけをやって生きていきたい。そんな素朴で、夢のような目標をもって、芸能界で生きてきた。

 時任 一応、不安で精神的に葛藤(かっとう)した時期もあるよ。なんだか芸能界という世界の流れについて行くことができなくて。いざ振り返ってみると、十分すぎるほど食べられるようにはなったけど、自分の好きなことができていないことに気づいちゃってね〜。やっぱり好きなことだけやってみようと思ってたんだ。お金がなくなったらその時考えようって。だから売れる売れないを考えずに歌い、演じること。歩き続けるんじゃなくて、立ち止まることも必要。これは俳優という特殊な立場だけじゃなくて、サラリーマンも同じだと思うけど。

 「簡単なことだよ」と気軽に話す時任に、無意識のうちに「不安」の2文字を連呼した記者。すかさず「う〜ん、君も立ち止まってみたら」と勧められた。ニュージーランドに住んでいた4年間でこなした仕事は、映画と単発ドラマ1本ずつの計2本だけ。とにかくマイペース主義。「立ち止まり哲学」を実践中だ。


炊事、菜園、団欒

 ♪24時間戦えますか…。14年前、時任が出演するドリンク剤「リゲイン」のCMソングが大ヒットした。働くビジネスマンの味方として人気者になった。さらにTBS系人気ドラマ「ふぞろいの林檎たち」シリーズでも、決して屈しない会社員を演じた。企業戦士=時任のイメージが定着した。が、実際は「すべての中心は家族。家族からエネルギーをもらっている」と言い切る。ニュージーランド移住もきっかけの1つは、現在11歳、9歳、4歳の3人の「子育て」だった。

 時任 恵まれた環境にはあったと思うけど、普通ですよ。しがみつくほどのキャリアでもないし、ものに執着するタイプでもないから。ただ、子どもには「芸能人の子」という感覚を植え付けたくなくて。普通の環境で育てたかった。子どもは生まれた瞬間から人間で、親のものじゃないから。どうやって付き合っていくかは、顔と顔をみてやっていくしかないよ。だいたい家族の誰も反対しなかった。何も決めずに行っちゃったけど、“なりゆきまかせ人生”だから、僕の場合は(笑い)。

 時任は語学学校に通わなかったこともあって、ほとんど英語を話せなかったという。が、子どもたちは地元の学校に通学。学校の保護者あての手紙は辞書を手に悪戦苦闘した。近所の住人との会話もちんぷんかんぷん。しかし不安はなかった。逆に、なんだかウキウキした。根っからのプラス思考、まさに“なりゆきまかせの人生”だ。

 時任 子どもを育てるという意味では、非常に恵まれている場所だったよ。クライストチャーチ郊外で生活したけど、子どもはコミュニティーで育てるという意識が根付いていて、誰かしら見てくれる。子どもと親が意見交換をする習慣もできている。うちの3人の子も自己主張がちゃんと、できる子に育ったよ。

 ニュージーランドでは、朝食、子どもの弁当作りを担当。早朝5時に目が覚め、子どもたちを起こすなどで1日が始まる。広い庭で家庭菜園も楽しんだ。子どもを学校に送り出すと、今度は庭の手入れ、家の修繕などが待っている。おかげで手先が器用になった。そして夕食作りと家族団欒(だんらん)の時間へ。何よりも大切にした時間だ。

 時任 毎日、子どもと濃密な時間を過ごしていると、いろいろな発見がありますよ。3人の子を同じ環境で育てても、性格や好み、行動パターンがみんな違う。こうすればこう育つっていう親の希望や予測は当てはまらない。だからそういう個性を伸ばすきっかけを提示してやるのが親の役目かもね。あと物事に対する理解と許容の幅が広がったと思う。

 約4年ぶりの帰国も2番目の子が「日本で日本語を学びたい」と言い出したから。家族会議を何度も開いて決定した。子どもという存在が時任に与えた影響は大きい。忍耐力もついた。何を聞いても、最後は子どもの話になる。時任を動かすエネルギーは間違いなく「家族パワー」だ。


エネルギー倍加

 実は「立ち止まり哲学」はスランプの経験がもとになっている。自分と世間との意識の違いに悩み、88年と89年の2年間、テレビや映画の仕事を休んだ。しかし、皮肉なことに「リゲイン」のCMが大ヒット。おなじみの歌詞がサラリーマンから子どもまで歌われ、忘年会用にレーザーカラオケまで登場。ヒットすればするほど不安が増したという。

 時任 自分がいないような気がして、気持ちが空回りして落ち込んでしまいましたよ。世間との接点を見つけられなかったのかな。外に出ると芸能人として見られるし。自分の中で相当ストレスがたまっていたと思う。なんとかその状況から抜け出そうと、前から挑戦してみたかったパラグライダーを始めた。3日間、長野の白樺湖でのスクールだったけど、とにかく楽しいの一言。パラグライダーに乗っている間は、人の立場や肩書は関係ない。自然に遊ばせてもらっている仲間同士にしかすぎない。

 子どものころから抱いていた夢、空を飛ぶこと(パラグライダー)を、初体験したのは89年10月23日。そしてその日に、結婚相手とも出会った。元女優の千佳さん(37)だ。パラグライダーを始める際、友人に声を駆け回った中に、千佳さんもいた。時任を芸能人として扱わない千佳さんに心地よさを感じたという。

 時任 例えば、結婚する前は自分の中でエネルギーってある決まった分量だけしかないと思っていた。仕事以外のことにそのエネルギーを注ぐようになったら、仕事で使うべきパワーが分散されてしまうんじゃないかって…。でも実際にやってみると全然そんなことなくて、おもしろいんだよね。仕事以外のことに熱を入れて頑張ると仕事に注ぐエネルギーも普段より高まっていく。一方を頑張れば頑張るほど、増幅されてエネルギーが沸いてくるっていう相乗効果がある。不思議なバランスだね。

 前に進むことだけが、必ずしもよい結果につながるわけではない。立ち止まる勇気を持つことも大切。「あのときパラグライダーを始めてよかった」とほほ笑む。人生無理しない程度に頑張る。簡単なようでなかなか難しいバランスを、時任は保っている。現在、フジテレビ系ドラマ「Dr.コトー診療所」で6年ぶりに連続ドラマに出演中。「事実上の復帰作だから、素晴らしい作品に出会えてうれしい」と気合十分だが、やはりモットーは「無理をしない程度に頑張る」だ。

 時任 今は歌をやりたい。とにかく自分が好きな歌をやりたい。仕事はしがらみが強いからね。ストレス? もうたまってきているよ。その場合は、またニュージーランドに行けばいいからさ。絶対また行くよ。どうってことない。アハハ〜。

 豪快に笑う。「家族パワー」と「立ち止まり哲学」を兼ね備えた時任に立ち向かうところ敵なしだ。そんな時任の横で、所属事務所関係者が戸惑った表情を浮かべていたのが、とても印象的だった。


同性愛説も流れたナ

 フジテレビ系ドラマ「Dr.コトー診療所」で共演している泉谷しげる(55) (共演している)小林薫と3人で、年齢も近いから本当によく飲みに行くんだよ。孫と遊んでいても、時任から電話があればオレが自転車で駆けつけることもあるしね。男っぽいヤツ。ありとあらゆる話をするぞ、女の話から演技の話まで。女といる時も楽しいけど、野郎同士でしか盛り上がれない話もあるじゃねえか。ロケ先の与那国島では、2人で電気を消してベッドに座って、DVDを見たり…。その後、同性愛者説が流れてさ。気を使わなくていい男だ。仕事が終わっても、離れない関係だね。まあ、あいつにはオレがいろいろと与えてやっているんだけどね(笑い)。


 ◆Dr.コトー診療所(木曜午後10時)◆ 離島医療に情熱をささげる医師コトー先生(吉岡秀隆)の姿と島民の触れ合いを情感たっぷりに描く。柴咲コウ、大塚寧々、泉谷しげるらが出演。


 ◆時任三郎(ときとう・さぶろう)本名同じ。1958年(昭和33年)2月4日、東京都生まれ。6歳から大阪で暮らす。大阪芸大デザイン科在学中に学生演劇を見て俳優を志し中退。79年ロックミュージカル「ヘアー」の主役オーディションに合格し、80年デビューを果たす。翌81年にTBS系「思えば遠くへ来たもんだ」でドラマデビュー。同年、出演したTBS系ドラマ「虹色の森」の主題歌「川の流れを抱いて眠りたい」で歌手デビューし、ヒットする。91年に千佳夫人と結婚。188センチ。


(取材・平田淳)

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