リオのカーニバル熱狂の裏で名画4点盗難
ブラジル紙によると、カーニバルが開幕したリオデジャネイロのシャカラ・ド・セウ美術館に24日(日本時間25日)、手りゅう弾で武装した4人組が強盗に入り、ピカソやダリ、モネ、マチスの絵画4点などを奪って逃走した。強盗団はカーニバルの人込みに紛れて逃走したという。ブラジル連邦警察では捜査を開始するとともに、入管や税関に連絡を取り、奪われた絵画の国外流出を防ぐ構えだ。
強奪されたのは、ピカソの「ダンス」、ダリの「2つのバルコニー」、モネの「海」、マチスの「リュクサンブル公園」の4点など。ピカソの著作「トロス」も奪われたという。美術館は、被害点数、被害金額について明らかにしていないが、著名な画家の作品だけに、被害総額は日本円に換算して数億円に上るとみられる。
4人組の男は閉館間際に、美術館に押し入り、警備員を銃と手りゅう弾で脅すと、警報装置と監視カメラを切らせ、絵画を運び出した。その後、4人組はカーニバルを見物する群衆に紛れて、逃走したという。
現場はリオの中心部で、細い路地が入り組んだ古い町並みが並ぶサンタ・テレーザ地区にある。事件当時、人気サンバチームの1つ「カルメリータス」が付近を通行中で、交通がまひ。付近はカーニバルの初日に沸く約1万人の群衆で混雑していた。
美術館のベラ・アレンカール館長は「カーニバルの群衆を利用されてしまった。4点の絵は、当美術館で一番価値のある絵だった。これまで強盗なんて1度もなかったのに」とショックを隠せない様子で話した。
ジルベルト・ジル文化相は事件を受け、司法省などと連携。連邦警察を捜査にあたらせるとともに、主要空港の税関、入管に国外への文化財流出防止の措置をとった。地元メディアは、94年2月にノルウェーのオスロでムンクの「叫び」が盗まれた事件と手口が似ていると報じ、訓練された国際的な絵画強盗の関与も示唆されている。
美術評論家の瀬木慎一氏によると、ピカソ、ダリ、モネ、マチスの作品は「小さなものでも3000万円から5000万円はする。大きな絵では億単位の額になる。盗難された場合、小さなものではほとんど出てこない」という。
リオのカーニバルは28日まで続き、国内外から70万人以上の観光客が殺到する。
[2006/2/26/08:17 紙面から]
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