中田「満足」レギュラー奪回へ好スタート
【ワトフォード(イングランド)春日洋平通信員】ボルトンMF中田英寿(28)がレギュラー奪回へのスタートを切った。FA杯3回戦のワトフォード戦で4試合ぶりに先発出場。前半11分に激しいプレスで相手のミスを誘い先制点に結びつけるなど、フル出場で3−0の勝利に貢献した。アラダイス監督から一定の評価は与えられたが、試練の1カ月がこれから本格化する。
久しぶりに最後までピッチに立ち続け、中田は充実した表情を浮かべた。英国人記者のイタリア語での質問に「満足している。今日は、うちのチームは本当にいいプレーをした。最も重要だった点は、相手に1本もゴールを許さなかったこと」と、流ちょうなイタリア語で返答した。レギュラーを奪回できたわけではない。だが公式戦4戦ぶりに出場機会が巡り、プレーできたことに充足感を漂わせた。
積極的な姿勢が、必死さの裏返しだった。前半11分には前線に飛び出し、クリアを図った相手選手にプレッシャーをかけた。それがクリアミスを誘い、FWボルヘッティの先制弾を呼んだ。その後もオフサイドを乱発しながらも、得意のスルーパスを狙い続ける。後半22分には地面にたたきつけるような右足ダイレクトボレーがクロスバーをかすめた。単純なパスミス、危険なバックパスも目立ったが、泥だらけになりながらも、前を向き続けた。
首脳陣からも一定の評価を得た。アラダイス監督が「予測していたよりもいいパフォーマンスを見せた」と言えば、ガートサイド会長も「試合数を重ねればもっとよくなる」と太鼓判を押した。
W杯イヤーとなる06年最初の公式戦出場。だが今、中田の頭にW杯のことはない。「W杯の前にボルトンでこなさなければいけない試合がたくさんある。シーズンが終わってから考える」。20日開幕のアフリカ選手権にMFファイエ、オコチャら中盤のライバルたちが出場するため、この1カ月はレギュラー奪回へのチャンス。失われた座を取り戻すべく、中田が戦う。
[2006/1/9/09:58 紙面から]
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