J2仙台の都並敏史監督(43)が、早くも「都並カラー」を前面に押し出した。12日、仙台市のシェルコム仙台で若手合同自主トレに臨み本格始動した。雪のため室内でのスタートとなったが、ミニゲームでは選手に混じり約2時間汗を流すなど若さを全面にアピール。「明るく楽しいサッカー」を掲げる都並イズムを体当たりで表現した。
往年のキレを取り戻したかのように左サイドをドリブルで駆け上がる。初日としては異例の15分ハーフのミニゲーム。飛び入り参加した指揮官は真剣そのものだった。巧みな切り返しで若手選手をかわすなど持ち前のテクニックも披露。時間が経過するにつれその勢いはヒートアップ。練習開始直後に漂っていたレクリエーション的要素は完全に消えてなくなった。
「楽しくわいわいやりながらも勝負事には真剣になってしまう、そんな気質を植え付けたい。体で見せられる部分もある。訴えるイメージは十分伝えられたと思う」。昨年までのベルデニック監督(55)は規律を重んじた「管理サッカー」。監督と選手のコミュニケーション不足が原因で衝突もしばしばあったことは否めなかった。重苦しかったチームカラーを、自ら積極的に選手のもとに飛び込むことによって180度がらり変えてみせた。
その姿勢はチームの雰囲気作りに終わらなかった。昨年はリーグ戦12チーム中最多の66失点。日本を代表する守備のエキスパートは、「ボールを取りにいくにしろ引いて守るにしろ、みんなが一体となって守るのがボクのやり方。昨年とは真逆のことをやる。選手も戸惑うかもしれないが少しずつ変えていきたい」と戦術面での大幅修正を示唆。「1対1の局面での対応の仕方、敵へのアプローチの仕方。チームで意思統一し直したい」と断言した。
いきなり北の大地の厳しい洗礼を浴びた格好となった。雪のため予定していたグラウンドが使えず、急きょ隣接する室内施設に練習場所を変更。だが、動じることはなかった。「気温、グラウンド状態など環境面は想像していたよりも厳しいものがありますね。だけど、柔軟に対応していきたい」とあくまでもプラス思考を貫いた。
「まだお互いに分からない状態。この人で大丈夫なのかみたいな目で見られるかもしれないけど、積極的にコミュニケーションを取りたい」。J1昇格へ向け、新生「都並丸」が大きな帆を上げた。【下田雄一】
[2005/1/13/12:53 紙面から]
写真=ミニゲームで精力的に動き回るJ2仙台都並新監督(中央)
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