リオデジャネイロ五輪男子ゴルフ日本代表の片山晋呉(43=イーグルポイントGC)が3日、羽田空港からリオに向けて出発した。

 1日に届いたばかりという日本選手団の公式ウエアに身を包み「マスターズに行く時もこんな会見はしたことがなかったし、これを着ると、すごいことなんだなと実感しています」と神妙な面持ち。ジカ熱や治安などへの懸念から出場を悩んだ時期もあったが「不安はもうないです。開き直っています。ネットで保険にも入りましたし(笑い)。ここまできたら、何色でもいいので首にメダルをぶら下げて帰ってきたい」と力強く話した。

 もう1つ、オリンピアンの立場を強く自覚する出来事があった。「昨日の朝5時にピンポン鳴らされて、(抜き打ちの)ドーピング(検査)が来たんですよ。会場で検査したことはあったけど、あの時間に家に来られたのは初めて。さすがに何事かと思いました」。1日の夜は親交のある女子プロゴルファーの笠りつ子(28=京セラ)らが五輪の壮行会を開いてくれたため、帰宅は日付が変わって午前3時を回っていたという。「すごい酔っぱらってましたからね。(ドーピングの心配はないけど)アルコールの数値は出ていたと思いますよ」と笑わせた。

 男子ゴルフは11日に開幕だが、5日の開会式にも出席する予定で、112年ぶりにゴルフが復活する五輪そのものを楽しみにしている。「(ウサイン)ボルトのサインが欲しいよね。陸上も見たいし(時間があれば他の競技も)見に行く気満々ですよ」。母節子さんらに見送られ、機上の人となった。