【ヤマコウの時は来た!】

 ◆11R:ガールズグランプリ 今年のガールズGPは奥井迪を指名する。昨年デビュー以来、先行一本で破竹の勢いのように見えるが、努力を重ねてここまできた。

 学生時代にアルペンスキーをしていたが卒業とともに引退。中学校の保健体育の教師をしていたが、やはり体を動かした職業に就きたくてガールズ転身を決めた。そこで12年の京王閣GPを見る機会があった。自転車に乗り始めて間もない頃だ。豪雨の中、村上義弘の優勝を見て感動し、先行で戦う決意をしたらしい。

 競輪学校時代も、あまり注目されず、自分が一流になれるかどうか不安になる日もあった。それでも、先行で戦うという気持ちがぶれずに、ここまで走っていることは素晴らしい。

 記者会見で「先行を貫いて優勝したい」と言った選手はただ1人。みんなバックを持っているが実質は先行1車だ。「先行1車は黙って買え」という競輪界の格言通り買ってみたい。(日刊スポーツ評論家・山口幸二)