<W杯アジア最終予選:日本1-1イラク>◇B組◇13日◇イラン・PASスタジアム

 率直に言うが日本のボランチ2枚の先発に、なぜ最終予選初出場の24歳遠藤と20歳井手口を同時に使ったのだろうか。残り3試合となった予選終盤の重み、過酷な気象条件。2人には若さによる運動量やフィジカルに期待したのだろうが、残念ながら見込み違いとなってしまった。実際に部分的には評価されるプレーもあったし、個人攻撃をするつもりもない。だが、ボールキープの精度はよくはなかったし、見えない重圧があったはずだ。周囲を生かし、日本のつなぐサッカーがほぼできなかったのは事実だ。

 仮に先発1人を34歳の今野にするだけでも違ったはずだ。体力的に劣ったとしても、試合運びにメリハリがつき、頭を整理させてプレーに出せる。代表は結果がすべてだが、経験こそが修羅場で力を出せる武器だと改めて痛感した。(日刊スポーツ評論家)