日本代表のFW宇佐美貴史(23=G大阪)が、W杯予選で復活の兆しをつかむ。ACL準々決勝・全北戦から一夜明けた27日、遠征先の韓国から帰国した。アフガニスタン戦の舞台となる中立地イランは、最高気温40度超にまで上昇する。国土の3分の1が砂漠で、乾期の夏は雨は降らない。慣れない気候と、独特の雰囲気にも、宇佐美は平然と言った。

 「19歳の頃に1度、行ったことがあるんでね。いろんな国に行きましたけれど(中東の雰囲気も)特に気にならないです」

 10年6月にU-19(19歳以下)日本代表としてイラン遠征に参加した。同じく代表入りした湘南MF遠藤とともに2連戦をこなして、アザディスタジアムに隣接する会場の雰囲気も体感した。現在、代表と所属クラブを含む公式戦は、7月25日神戸戦を最後に1カ月も得点から遠ざかっている。

 「最近、点が取れていないことをモチベーションと、教訓にしたい。得点をどう増やしていくかに、集中してやっていきたい」

 狙うはW杯予選初ゴールだ。ハリルホジッチ監督は「疲労している」としつつも「能力はある。数カ月すればかなりいい選手になっている。良いゴールゲッターで、アシストもできる」と評価した。

 G大阪長谷川監督も「タイトな日程は代表選手の宿命。その中でも、さすがだというプレーをすれば、またレベルが上がる」と期待した。宇佐美の進化が、日本の成長へとつながる。【益子浩一】