神戸DF岩波拓也(22)が「ゴジラ流治療法」でリオ五輪の代表に滑り込んだ。守備の要としてこの世代を引っ張ってきたが、5月のトゥーロン国際で左ひざ内側側副靱帯(じんたい)を損傷。全治6週間の診断も、何とか間に合わせた。本拠地ノエスタでの会見では「いろんな不安があった。僕の代わりに出た選手が活躍していたし、厳しい状況かと。でも、手倉森ジャパンに注いできたパワーが評価されたのかな」とホッとした表情を見せた。

 秘策があった。早期回復を目指し、元大リーガー松井秀喜氏も使用した微弱電流治療器を導入。特別に自宅にも設置してもらった。「五輪に必ず行きたいという思いがあったからこそ、リハビリに100%励めた」と神戸から初の五輪代表となった。週明けには神戸の全体練習に合流予定で、9日鳥栖戦での復帰を目指す。強くなって帰ってきた岩波が日本を「最低の目標」というメダル獲得へと導く。【小杉舞】