第1回から9大会連続出場の日本が初戦でポーランドを9-4で下し、白星発進した。フィールドプレーヤー(FP)の後藤崇介(31=東京V)が先制点を含む5得点。過去最高の4強超えへ幸先良いスタートを切った。大会は16チームが4組に分かれて1次リーグを戦い、各組の上位2チームが準々決勝に進出。第2戦は30日(日本時間5月1日)にタヒチと対戦する。

 白い砂浜、透き通る空。カリブ海の北に浮かぶリゾート島で日本が大勝した。先制は第1ピリオド(P)4分だ。大場から受けたボールを後藤が右足で真上に浮かせ、オーバーヘッド。日本の大会第1号をゴール左に突き刺した。1分後にも後藤。味方の胸トラップパスから、またもオーバーヘッドで蹴り込んだ。砂にまみれた顔で両手の親指を立て、舌を出して喜んだ。

 後藤は第2、第3Pにもネットを揺らして計5ゴール。足首まで埋まる砂浜でしっかり踏み切り、PK以外の4得点をオーバーヘッドで決めてみせた。現代表最多タイの国際Aマッチ通算75得点(66試合)に達した173センチは「日ごろから練習している形。ポーランドの大きな選手を相手に、オーバーヘッドで決められてうれしい」と汗を拭った。

 日本はFIFAランク8位。歴代最高の決勝進出へ最も大事な初戦を取った。欧州王者ポーランドとの対決を制し、マルセロ・メンデス監督(47)は「大きな重圧を感じていたが、この勝利で選手たちは自信を持てる。美しいビーチサッカーをW杯で見せることができた」と胸を張った。1次リーグ突破へ、次は前回大会準優勝のタヒチに挑む。

 ◆ビーチサッカー 砂の上で行われるサッカー。GK1人+FP4人の計5人対5人、ベンチ入りは7人で交代無制限。15分×3ピリオド。ブラジルで始まり、90年代に欧州など世界に広まった。ピッチは縦35~37メートル、横26~28メートル(11人制は標準で105メートル×68メートル)。ゴールは縦2・2メートル、横5・5メートルと定められ、ほぼフットサル用を2つ横に並べた大きさ。W杯は前身の大会が95年にブラジルで始まり、ブラジルが優勝。11人制出身のジーコ(元日本代表監督)が、MVPを獲得した。日本は、05年の第1回W杯での4強(ラモス瑠偉監督)が最高成績。