ACミランを退団する日本代表FW本田圭佑(31)が16日、石川・金沢大学で「特別講演」を行い、教壇に立った。

 上下白のスーツで登場。約600人の学生が会場の講義室を埋め、入りきれない学生が外に800人も列をつくるほどの盛況ぶり。

 「僕が大事にしていることというのをみなさんと共有できたらなと思って、来ました」と静かに話し出した。

 そこには生き抜くヒントが。テーマ別に、ポイントだけ本田の言葉で紹介する。

 ◆死生観

 「一番伝えたいこと、一番すごく意識していること。時間は限りあるものだと意識して生きています。『死ぬ』ということに対しての意識が人より強くて、とにかく後悔をしたくない。人はいずれ死ぬ。じゃあ、何のために生きているのか? 考えれば考えるほど、生きている意味はあまりないんだなということに気付きました。

 この地球に生まれてきた意味というのは、生物学的にいえば特段意味が無い。ただ、すごくラッキーなことに、僕は人間で、その意味を付け加えることができる。どんな失敗も、幸せな後付け、理由付けができる。これが、唯一後悔しない方法。人生をより豊かにする方法なのではないかと、日々、強く感じながら生きています」