天皇、皇后両陛下主催の秋の園遊会が13日、東京都港区の赤坂御苑で開かれた。サッカー女子ワールドカップ(W杯)で優勝した日本代表「なでしこジャパン」の佐々木則夫監督や沢穂希主将ら各界の功労者、中央官庁や自治体の関係者ら総勢約2千人が招かれ、両陛下や皇族方が苑内を回って功績や日ごろの苦労をねぎらわれた。

 沢さんは水色の振り袖姿。両陛下から「このたびはおめでとう。随分練習されたんでしょう」と祝福され「監督の下、たくさん練習しました」と笑顔で答えた。佐々木監督は「ロンドン五輪でも国民に希望を与えたい」と語った。

 東京電力福島第1原発事故で町民が避難している福島県富岡町の遠藤勝也町長に、天皇陛下は「このたびの大震災、本当に大変で日々ご苦労のことと察しています」と声を掛けた。町長は「きょうはたくさんの力を頂いて、帰ってから(町民の)皆さんにお伝えします」と話した。

 ほかに招かれたのは漫画家の水木しげるさん、7月に引退した大相撲元大関魁皇の浅香山親方、九州新幹線の車両デザインを手掛けた工業デザイナー水戸岡鋭治さんら。

 園遊会は春と秋の年2回。今春は東日本大震災で開催が見送られ、春に招かれるはずだった外国大使らも招待された。