川崎FのFWジュニーニョ(30)が11日、日本国籍取得に意欲を見せた。今季で6年目となる日本に愛着がわき、昨年10月に「気に入った。日本で引退したい」と決意し、今月に入り動きだした。早ければ来週にも、申請書類を提出する予定。また日本代表についても「チャンスがあれば。呼ばれたら行く」と話した。

 しかし、代表入りには2つの高い壁がある。まず国籍取得。日本語会話がほとんどできず、申請しても会話テストに対応するのは厳しいのが現状だ。この日も「コレカラ、ワタシ、ニホンジンデス」と言うのがやっとだった。また国籍を取得できたとしても、代表に入るには国際サッカー連盟(FIFA)理事会で認められる必要がある。テオ代理人によると96年にU―20(20歳以下)ブラジル代表として親善試合4試合に出場しており、その前歴がネックとなる可能性もある。

 それでも昨季22得点でJ1得点王となった決定力は魅力だ。日本協会も今年に入り、ジュニーニョの意志についてクラブに2度問い合わせている。また岡田監督も、9日の東京V戦を視察した際、クラブ関係者に「どうなんだろうな」と尋ねてもいる。ジュニーニョの今後から、目が離せなくなりそうだ。