<SBS杯国際ユースサッカー:U19オーストラリア1-0U18静岡県選抜>◇24日◇日本平

 昨年の覇者・U-18静岡県選抜が0-1でU-19オーストラリア代表に敗れ、2連敗を喫した。0-0で迎えた後半ロスタイム、一瞬の隙を突かれ失点した。体格と技術で勝る相手に善戦したものの、大雨の影響で持ち味のボールコントロールができなかった。明日26日は、U-19日本代表と対戦(午後2時、エコパ)する。また、U-19日本代表もアルゼンチン代表と対戦し、磐田MF山本康裕(18)のゴールで善戦したものの2-3で敗れた。

 ほんの一瞬のすきだった。0-0で迎えた後半ロスタイム、PK戦を想定してGK大畑拓也主将(磐田ユース)を投入した直後。U-19オーストラリア代表の攻撃パターンである裏のスペースを突かれ、失点した。

 試合終了直前の痛恨の失点だっただけに、攻守に活躍したMF小林勇輝(藤枝東高3年)は「まさか、あそこで…」と言葉を失い、天を見上げた。杉山秀幸監督(35)も「PK戦を意識して、気の緩みが出てしまったのかもしれない。(大畑の)投入の時間が早かったのかもしれない」と采配を悔やんだ。

 前日のU-19アルゼンチン代表戦とは違い、後半も集中力を切らさず体格、技術の勝る相手と互角以上に戦った。先発出場選手の平均身長が5センチ以上劣るため、低くて速いパスと、ドリブルでの攻撃を仕掛けざるをえなかった。しかし、降り続く大雨の影響でボールが止まり、思い描くサッカーはできなかった。エース竹内涼(浜松開誠館高3年)は「好機はつくれたが、最後の最後で冷静さを欠いてしまった」とうつむき、MF長崎健人(静岡学園高3年)は「雨の影響で、思うようなプレーには程遠かった」と唇をかみしめた。

 それでも昨年覇者として3連敗だけは許されない。「気持ちで向かって行くしかない。日本戦は勝ちに行く」と、小林は必勝を誓った。【鶴智雄】