磐田FW前田遼一(27)が、31日にオランダ遠征に出発する日本代表に緊急招集された。神戸FW大久保嘉人(27)が急性腰痛により辞退したためで、日本協会が30日に発表した。前田は現在リーグ12得点、08年5月以来1年3カ月ぶりの代表復帰となる。

 昨年5月のコートジボワール戦に招集されながら右ひざ痛で辞退。同7月の候補合宿も故障で途中離脱と、代表と縁遠い時期が続いた。それでも日本代表の岡田監督は今季好調の点取り屋に「今まではケガとかでできなかったけど、今回は1つのチャンスと思う」と大きな期待を寄せた。

 この日の前田は、家族と買い物中に招集の報を受けて急きょ帰宅。慌ただしく渡航の準備を整えた。成田市内の宿舎到着は日付が変わった31日0時すぎ。到着時は疲れ切った表情で「代表は目標だった」と言葉少なだったが、クラブを通じて「急な招集でびっくりしていますが、自分の力を出せるように頑張る」と力強くコメントした。同監督が「総合的な能力はだれもが認めるもの」と評価する決定力やパスセンス、懐の深いポストプレーを9月5日のオランダ、同9日のガーナとの連戦でアピールしたい。