日本協会の原博実強化担当技術委員長(51)が5日、次期代表監督候補との交渉のため渡欧した。午前中に成田空港に姿を現した原委員長は「相手がある話だから、いつまでに決まるということは言えない。なるべく早く決めたいという気持ちはあるけれど、急いで失敗するよりは、細かいところまで調べて本当にいい監督を探すことが大事です」と話した。

 同委員長は「(交渉する)監督の名前は言えない。名前が公になれば、値段が上がったり、交渉が不利になることもあるから」と明言は避けたが、現段階では元FCポルト監督のビクトル・フェルナンデス氏(49)が第1候補。早ければ6日から年俸、契約年数などの条件を提示し、本格交渉を始める。

 最終候補を3人に絞っていることから、同氏との交渉が決裂した場合には、元オランダ代表監督のマルコ・ファンバステン氏(45)、ビルバオ、エスパニョールなどで監督経験のあるエルネスト・バルベルデ氏(46)の順で交渉することになる。同委員長は成田空港で航空券を発券する際、発券カウンターで当初の予定から日程や経由地を変更する作業をしたことから、日本でメールや電話で交渉をした時と状況が微妙に変化したような動きも見せた。

 渡欧後の交渉の進行状況などは随時、日本協会の小倉会長や大仁副会長に報告する。同委員長は、早ければ来週中にも帰国するとみられ、帰国後、すぐに会見を開く予定だ。