MF石川直宏(30=東京)が日本代表に新オプションを運んできた。21日、親善試合アイスランド戦(24日、長居)に向けた代表合宿2日目。実戦形式の練習で2列目の右サイドに入り、持ち前の飛び出しの鋭さを随所に披露した。ザッケローニ監督指揮下の代表チームでは縦に抜け出す戦法が少なかったが、新たな攻撃の武器になることを予感させた。

 石川も重要な役割を自負している。「飛び出しとか足元で受けるタイミングとか、パターンは多くないがスタート、スイッチは特にサイドの選手が重要になる。ボクのプレーの特徴と求められている形が一致することを、より意識した」と話した。

 10年W杯南アフリカ大会の直前に外れて以来の代表復帰となった。「自分以外でも(東京で)代表に選ばれておかしくない選手はいる」と謙虚だが、相手をほんろうするスピードとテクニックは健在。「飛び出す量と質。自分のタイミングとほかの選手のタイミングを意識して練習しました」。ザックジャパンに、石川の切れ味が加わった。【今井貴久】