W杯アジア最終予選で2連勝を飾った日本代表が9日、オーストラリアとの第3戦(12日、ブリスベーン)に備え同地に入った。マンチェスターUへの移籍が内定しているMF香川真司(23=ドルトムント)は、負傷離脱したDF吉田麻也(23=VVV)への思いも背負って戦う。

 最終予選初ゴールを決めた香川に、笑みはなかった。日本代表は前夜のヨルダン戦で、右膝を負傷し離脱したDF吉田を欠いたまま、次なる敵地・オーストラリアへ出発。自身の1点を含め、圧勝劇を演じた試合だったが、渡航直前の香川の表情は曇っていた。「試合の後(吉田)麻也とは少し話した。『しっかり頑張ってくれ』と言われました…」。同予選2戦完封に抑えた189センチを誇る長身DFは、同学年として戦ってきた盟友。1年5カ月前の自身と重ね合わせた。

 昨年1月のアジア杯。香川は初戦から先発を続けたが、勝ち進んだ準決勝韓国戦で右足小指付け根(右第5中足骨)を骨折した。全治3カ月以上とされ、実際に109日後に復帰。アジアを制した場にはいられず、ドイツ・ブンデスリーガの後半戦も棒に振っただけに「ああいう(けがでの)離脱は、選手にとって悔しいものですから」と代弁するように話した。

 それでも、残された人間で勝利を目指すことが、今の指命。初戦のオマーン戦に続き、朝方まで寝ずに試合を反省したようで「全然眠れていません。移動時間は長いけど、時差もなく戦える」と、この日は休息に努めアウェー初戦に臨む。