20日のニュージーランド戦(ベアスタ)へ向けた合宿を17日、スタートさせたなでしこジャパンMF川澄奈穂美(27=INAC神戸)が、来年度から4年間、小学3年の道徳の教科書に登場することが分かった。なでしこの選手が個人で教科書に載るのは初。サッカーだけでなく、リーダーシップや他者への思いやりなど、人間性が子供たちの手本となると判断された。

 掲載は学校図書が出版する道徳の副読本。神奈川県・夏の推薦図書および読書感想文コンクールの対象作品になっている「なでしこの誓い~世界一の心のきずな物語~」(上野直彦著、学研教育出版)から、MF上尾野辺との友情物語が引用される。川澄は「まさか自分が教材になるとは。上尾野辺と一緒に出させてもらって素直にうれしい。子供のあこがれでいられるよう頑張りたい」と喜んだ。

 なでしこジャパンはこの日から佐賀県内で合宿に突入。INAC神戸が前日16日になでしこリーグ杯を戦ったため、川澄は澤らとともに別メニューだった。それでも「(ニュージーランド戦で)結果を出さないと欧州遠征に行けない。短い時間でもアピールしたい」と意欲を見せていた。