【サルバドル(ブラジル)3日(日本時間4日未明)=菅家大輔】日本代表は、死の組に入る可能性が高くなった。FIFA(国際サッカー連盟)W杯組織委員会は同日、14年W杯ブラジル大会の組分け抽選会(6日=日本時間7日午前1時)に備え、ポット分け説明会を開いた。前大会同様、日本は北中米代表と同じ第3ポットに入った。強豪国の第1ポットには開催国ブラジルの他、FIFAランク上位が入った。

 いばらの道が待っている。FIFAは、6日に開かれる組分け抽選会に関するW杯組織委員会の会見を行った。日本は、北中米代表と同じ、第3ポット入りが決定した。これにより、日本代表は、北中米との対戦がなくなり、極めて厳しい組になる可能性が高くなった。

 第1ポットには、開催国のブラジルの他、スペイン、ドイツ、アルゼンチン、コロンビア、ウルグアイなどのシード国が入った。その他のポットにはアフリカ5カ国と南米2カ国、残りの欧州9カ国が振り分けられた。

 日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(60)は、この日の離日前に「就任した3年間で、対戦したことのない相手がいい。新しい相手とやるのが好きだから。(ブラジル、イタリア、メキシコに3連敗した6月の)コンフェデレーションズ杯は運がなかったので、それよりよければ」と希望していた。

 この日、組み合わせ抽選方法が発表されたことで、日本は欧州2+南米1か、欧州2+アフリカ1、欧州1+南米1+アフリカ1の3通りの組み合わせになることが確定した。FIFAランク9位のオランダ、同13位のイングランドなどの欧州強国が同じポットに集まったことで、6日の抽選結果によっては、とてつもなく厳しい組になる可能性もある。

 日本代表は、コンフェデ杯以来、世界との対戦を意識してからチーム内に亀裂が入った。守備が崩壊し、攻撃の糸口を見いだせない現実に直面。選手間でミーティングを重ね、結論を出せない時期を経験した。しかし、11月の欧州遠征で、オランダと引き分け、ホームのベルギーに打ち勝ったことで、わずかながらW杯への希望が見え始めた。

 11月のベルギー戦を最後に解散した日本代表は、来年3月に国内で活動をスタートする。W杯開幕約1カ月前には欧州遠征を実施し、2試合をこなした上、本大会約1週間前にブラジル入りする予定だ。強化試合の対戦相手は決まっていないが、W杯出場国の中から、本大会で同組にない国を中心にマッチメークする。原博実技術委員長は「抽選会場でいろんな国の人たちと情報交換したい」と話した。

 ザッケローニ監督は、具体的なW杯目標を口にしていないが、MF本田圭佑やDF長友佑都ら一部の選手が「W杯優勝」を目標に挙げている。1次リーグで勢いをつけて決勝トーナメントに挑みたいところだが、現状はそう簡単ではないようだ。

 ◆ポット分けメモ

 現状のW杯組織委員会の説明では、第2ポットにはアフリカ5カ国と、南米2カ国と欧州1カ国の計8カ国で構成される。また、第4ポットは残りの欧州8カ国になるが、焦点は第2ポットの欧州1カ国がどこになるか。通常FIFAランキング最下位チームになるが、正式決定には時間がかかる見通し。

 ◆組分け方法

 各ポットから1チームずつ同組になるように抽選。同じ地域の3チームが同組になることはない(欧州3チーム同組はありえない)。<考えられる組分けは3通り>(1)欧州(2)南米(3)日本(4)欧州(1)欧州(2)アフリカ(3)日本(4)欧州(1)南米(2)アフリカ(3)日本(4)欧州※数字はポット