東京ヴェルディは勝利にも満足感はなかった。
3月14日にMUFG国立競技場で1-0で勝利したことに続き、アウェーの埼玉スタジアムでも浦和に1-1からのPK戦に勝利した。
それでも会見では厳しい表情でこう語った。
「このチームはまだ成長の途上なんで、もちろんキーパーから30本つないで崩したい。それはずっと目指してますけども、自分たちがペースを握るには、前からのチェイシングといいボールの奪い方いうところに関しては前半はできて、そこから先のクオリティーの課題が出た。後半は失点0の状況でメンバーが代わっていって、そのチェイシングが自分から見たらまだまだ足りない。バトンを受けた選手の、頭から湯気が出るようなね、ボールの追い方っていうのはできてなかったので、そこは非常に不満です。そこはもう選手にも言いました」
一方で先制点を許し、その後も押し込まれる時間が長い中、耐え抜いたのは勝ち点2につながる大きなポイントだった。その守備があったからこそ後半27分、一瞬のチャンスを見逃さず、クロスボールにボランチの平川が飛び込みヘディングで合わせた。結果、相手のハンドを誘い、PKを染野が決めて同点となった。
粘り強く戦い抜く、ヴェルディの真骨頂だった。そこは城福監督も認めた。
「よくない時間の中でもしっかり体を張って追加点を取らせなかったこと、これはポジティブだと思います。もちろん埼スタでやるっていうのは、それなりの圧力がある中で、選手はゴール前を含めて粘り強くやってくれたっていうのはポジティブで、PK戦に持ち込めたことっていうのに対しては何の否定もしない」
これで24年からJ1へ復帰し、埼玉スタジアムでは初勝利となった。若さを露呈するヴェルデイにとっては1つの壁だった。ただ、チームの可能性を信じ、日々鍛え上げる不屈の指揮官は納得しない。
「これで埼スタで勝ったと言えるのかっていう意味では、しっかりと90分の中であり、そこで勝負がつけられるチームになっていきたい」
今季は浦和から2勝となったが、見据える視線は高かった。【佐藤隆志】



