14年の仕事納めを迎えた日本協会の大仁邦弥会長(70)は25日、謝罪に終始した。日本代表ハビエル・アギーレ監督(56)の八百長疑惑を抱えたままとあり「みなさまにご心配をかけており、選手にも申し訳ない」と、協会職員を前に改めて陳謝した。アジア杯オーストラリア大会(来年1月9日開幕)前の29日に国内合宿がスタートする。初日に大仁会長自ら選手に状況説明を行う。「心配をかけているので説明しておきたい」と話した。

 仕事納めを迎えたとはいえ、休みを取っている場合ではない。前日24日には、三好弁護士、同協会の法務部門を専門とするスタッフがスペインから帰国。アギーレ監督の顧問弁護士や、現地の司法関係者と面会した。原専務理事は「いろいろな人に会って情報収集はできた。スペインの司法制度とか。詳しくは言えないけど」と話すにとどめた。

 28日までにアギーレ監督の弁明会見を行う予定は変わりない。残された日程は26~28日しかない。会見前にあらかじめ日程を公表するのが通例だけに、弁明会見は27、28日の可能性が高い。告発受理の可能性をはらんだままで騒動の収束が見えない中で、年明け早々にはオーストラリアへ渡らなければならない。

 大仁会長は14年を「代表に関してはU-19、U-17が勝てず、W杯も1次リーグで敗退と厳しい年になった」と険しい表情で総括した。日本代表監督が八百長疑惑を抱える異常な事態のまま、14年が過ぎ15年が幕を開けようとしている。【高橋悟史】