アジア・チャンピオンズリーグ準決勝で、名古屋が21日夜(日本時間22日未明)、アウェーでサウジアラビアの強豪アルイテハドとの第1戦に臨む。初体験の選手も多い中東での戦いは、日本勢3連覇に向けて越えなければならない関門だ。

 ほぼ1日かけて敵地に乗り込んだ19日、早速練習を行った。午後7時でも気温30度近い暑さで、立っているだけでも汗が噴き出る高温多湿の気候の中での調整。FWケネディは「とても暑い。疲れたけど良いトレーニングだった」と話した。

 8日のアジア杯最終予選の香港戦で左肋(ろく)軟骨を骨折した日本代表のFW玉田圭司(29)は、全治3週間と診断されたが遠征に参加した。練習にも加わり「治療を含めてできる限りやっていく。アウェーゴールを貪欲(どんよく)に狙いにいきたい」と出場に意欲を見せる。

 厳しい状況での戦いを、久米一正ゼネラルマネジャーは「強くなるための登竜門。経験して、それぞれが生かせばいい」とみる。鍵となる守備陣も、胸椎(きょうつい)を負傷したバヤリッツァと、A型インフルエンザ感染の増川を欠くが、DF吉田は「誰が出ても関係なく、90分間しっかり守らないと」と動じていない。強い気持ちで試練に立ち向かう。