東京の日本代表FW武藤嘉紀(22)が、クラブに早速課題を持ち帰った。ウズベキスタン戦から一夜明けた1日、東京に合流。フルメニューをこなした上に室内でフィジカル強化の特訓。「サイズが足りていないし、強さが足りない。早速今、やってきました」。ピッチでは居残りで約20本のシュート練習を敢行。合宿中にハリルホジッチ監督から「シュートのときはGKをよく見ろ」と言われ、FWとして課題克服に取り組んだ。

 前夜は代表入りしてから初めて出場機会がないままベンチで過ごした。先発したチュニジア戦(3月27日)からメンバーを総入れ替えしたためだが、宇佐美や川又の新戦力に、大黒柱の岡崎らFW勢が軒並みゴールをマーク。「負けていられない。激しいポジション争いになる」。より競争が激化する初陣合宿を経て、危機感を募らせる。

 J1では開幕3戦で3発と結果を残すが満足はしない。「『Jでも抜けている』と言われるようにならないと。(6月の)W杯アジア予選までJの結果がすべて反映される。毎試合ベストのプレーをする」。新社会人たちが新たな道に進んだ新年度初日、慶大を卒業したばかりの武藤も、さらなる進化を求めて新たな1歩を踏んだ。【栗田成芳】