仙台レディースが埼玉に完封勝ちした。前半3分にDF高橋奈々(26)が頭で先制点を挙げると、同13分にFW有町紗央里(26)が追加点。最後は後半22分にFW井上綾香(20)がダメ押しのゴールをたたき込んだ。今季最多得点での3連勝で、年に1度の石巻開催でも4年連続の勝利を飾った。

 年に1度の石巻開催で、仙台レディースイレブンが躍動した。AS埼玉に3発完勝で今季3連勝。12年から負けなしの「石巻4連勝」も達成した。試合後は集まった1200人超のサポーターと万歳三唱した。

 口火を切ったのは、前日18日に26歳の誕生日を迎えたばかりのDF高橋だ。開始3分、MF中野からのクロスを頭で合わせた。自身リーグ初得点に「いいボールが来たので詰めるだけでした」。本職の守備でも完封と攻守に貢献。試合後にはサポーターから多くのプレゼントも贈られ「こんなにもらえるなんてびっくり」と喜んだ。

 高橋のゴールで勢いに乗った仙台はその10分後、今季加入のFW有町が移籍後初ゴール。後半22分には今季初スタメンのFW井上がダメ押しのチーム3点目を決めた。相手DF2人を背負いながら右足でネットを揺らした井上は「開幕後、短いプレー時間が続いていたので。(先発の)チャンスをもらったと思って、結果を出そうと頑張りました」と笑顔を見せた。

 石巻出身の千葉監督は、地元での会心の試合に「それぞれが評価できる結果を出してくれた」と3人のゴールを評価し「石巻をはじめ、被災地の方々によろこんでもらえればと思って戦ったのでうれしい」と満足げ。順位も3位をキープ、好調を維持したまま次のアウェー浦和戦に臨む。有町は「目標はもっと上にある。次も勝って上位に食い込みたい」と連勝街道を突き進むことを誓った。【成田光季】