J2磐田は司令塔が、首位攻防戦に帰ってくる。26日のアウェー千葉戦に向け、24日には磐田市内で紅白戦が行われた。第3節讃岐戦を最後に、右下腹部痛で離脱していたMF上田康太(28)がフル出場。前半はサブ組で、後半は主力組に入って左右を広く使ったパスや対人の強さなど抜群の存在感を発揮した。上田は「今までで一番動けた」と手応え十分。名波浩監督(42)も「康太は準備はできている。(起用は)ありうる」と示唆した。

 讃岐戦で右下腹部に痛みが走り、グロインペインと診断された。疲労がたまると痛みが出やすいため、柔軟性や筋力のバランスを気遣いながらリハビリを続けてきた。今週初めの練習試合にも45分間出場。「自分的にはいけるし、出たい気持ちはある。どんな立場でも精いっぱいやるだけ」と意欲を見せた。

 千葉に対し、名波監督は「個の能力、組織を含め間違いなく一番いいチーム」と警戒する。その中で、上田と左ふくらはぎ肉離れで出遅れたDF森下俊(28)の復帰は明るい材料となる。すぐに局面を変えることができる上田のパス。勝ち点3を呼び込む司令塔のカムバックは追い風だ。【岩田千代巳】