広島DF千葉和彦(29)がクラブJ1通算1000ゴールを決めた。前半29分、FKのチャンスに「ゴールの匂いがプンプンしていた」と集中力を研ぎ澄ませた。キッカーのMF柴崎が放ったボールを下がりながら頭で合わせる技ありの1発で先制。昨年4月12日の東京戦以来、約1年ぶりの得点がメモリアル弾となり「伝説になりましたね。素直にうれしい。本能で動きました」と満面の笑みを見せた。

 Jリーグで8クラブ目となる偉業を達成したイレブンはゴール後に「1週間前から考えていた」(千葉)というパフォーマンスを選手11人で披露。「1000」の人文字を作ったはずが、よく見ると実際は「1001」だった。それでも、後半35分に途中出場のMF野津田が今季初ゴールで1001点目をマーク。パフォーマンスの失敗を帳消しにする完勝にスタンドは大喝采だった。

 チームは2連敗から2連勝し、勝ち点を13に伸ばした。千葉は「失点ゼロで終われたことも大きい。このまま勝ち続けて上位争いに食い込みたい」。2季ぶりの優勝を狙う広島にこれ以上ない勢いがついた。【神谷亮磨】

 ▼クラブJ1通算1000得点 広島が25日の清水戦の前半29分にDF千葉の得点で達成。史上8チーム目。通算691試合目で到達。広島の第1号ゴールは、MF風間八宏が93年5月16日のJリーグ開幕節市原戦(広島ス)で記録。クラブの通算最多得点者はFW佐藤寿人で135点、2位がFW久保竜彦で67点、3位がFW高木琢也で53点。