仙台レディースが岡山湯郷に大勝した。開始5分と19分にFW浜田遥(22)が2ゴールで火付け役になると、この日が誕生日の日本代表MF川村優理(26)が自らを祝うバースデー弾を決めるなど猛攻。前半だけで5得点を奪い、快勝した。チームは今季のリーグ前半戦を5勝3分け1敗の3位で折り返し、女子W杯カナダ大会による約2カ月の中断期間に入る。

 「自分で決める!」この日26歳になった川村は、自らの誕生日を華麗なシュートで祝った。前半42分、ペナルティーエリア内でボールを受けると「(相手が)寄ってきてたので切り返した」とキックフェイント。DF2人をかわしてからの技ありゴールを突き刺した。「ボールを運んでくれたチームメートに感謝したいです」と感慨深げに話した。

 W杯カナダ大会へ旅立つ「姉さん」の壮行試合兼バースデーを祝おうと、仲間たちも躍動した。川村のアシストで浜田が2ゴールと試合を作り、MF嘉数主将が今季1号で続いた。MF佐々木繭もリーグ初得点となる鮮やかなミドルを決め、最後はMF中野が左足でゴールラッシュを締めくくった。嘉数は「みんな優理のために、という気持ちだったと思います」と会心の勝利を振り返った。

 前日16日にはチームメートからサプライズでケーキとともに祝福を受け、この日はサポーターからバースデーソングも贈られた。川村は「歌ってもらったのは初めてなので、恥ずかしいけどうれしい」と照れた。自己最多の5得点目に2アシストもマークし「気持ち良く(W杯に)行けそうです」。笑顔で代表合宿が行われる香川・丸亀市へ出発した。【成田光季】