痛恨3連敗-。J2札幌は前半43分に讃岐に先制点を許し、そのまま敗れた。終始、主導権は握るもゴールを奪えず、J2では09年以来6年ぶりの6試合勝ちなし、ホームでも6試合未勝利(3分け3敗)となった。後半戦スタートから3戦全敗とつまずき、8勝10分け6敗、勝ち点は34のまま。順位は前節9位から暫定10位に落ちた。

 0-1の後半ロスタイム、札幌DF福森のCKにGKクがゴール前に上がるも、ボールは讃岐DFに、あっさりクリアされ、終了の笛が鳴った。「ボールを持つことは出来たが、ゴールに向かう危険な動きや仕掛けが少なかった」とバルバリッチ監督(53)。シュート数13対5と主導権を握るも、勝ち点は、またゼロに終わった。

 堅守速攻が武器の讃岐相手に先制点を許した。札幌は、ゴール前までは運ぶも、讃岐の守備ブロックの前で横パスを回すばかり。敵を縦に揺さぶる仕掛けはほとんどなく、単調な攻撃を繰り返した。MF宮沢裕樹(26)は「簡単に失いたくないという思いがあり、足もとでつなぐプレーが増えてしまった。思い切った選択肢ができていれば」と反省。相手カウンターを警戒しすぎて、自分たちの良さである前への推進力が消えた。

 決定機は後半33分、途中出場のMF稲本が相手DF裏にロングボールを入れ、荒野の折り返しからMF神田がシュートした場面ぐらい。讃岐の北野監督は皮肉まじりに「完勝。上原選手が入ったら、逆サイドからの折り返しとセカンドボールを注意させた。想定内。いくら回されても1点取れば勝ち。うちにはうちの美学がある」と言った。

 3月15日長崎戦以来22試合ぶりの完封負け。しかも台風の影響で16日の練習を中止して急きょ移動するなど、万全ではない讃岐に、ホームで白星を献上した。後半戦3連敗-。今が底ととらえ、はい上がるしかない。【永野高輔】