J2札幌が24日、バルバリッチ監督(53)の契約解除と、札幌U-18四方田修平監督(42)のトップチーム監督就任を発表した。名塚、赤池、沖田、大塚の4コーチは留任する。この日から指導を開始した四方田監督は、明日26日愛媛戦(札幌ドーム)が初采配となる。チームは7戦勝ちなしで、プレーオフ(PO)圏6位とは勝ち点5差の9位。5月にS級ライセンスを取得した新監督に、残り17戦でのPO圏再浮上とJ1昇格が託された。

 初の下部組織からの指揮官抜てきで、状況を変える。札幌市内のクラブ事務所で会見した四方田新監督は「かなりびっくりしたが、自分の力が少しでもトップの力になるなら」と話した。23日、クラブユース選手権のため群馬にいた四方田氏の下を野々村社長が訪れ、後任として打診。同氏の承諾を受け、夜にバルバリッチ監督に契約解除が伝えられた。

 四方田氏は98年まで3年間、日本代表分析担当を務め、岡田武史監督の下、日本初のW杯出場に貢献。サッカーに関する知識は豊富で野々村社長は「岡田さんにも聞いて『絶対、大丈夫』と言ってくれた」と話した。札幌U-18で14年指導しており、現所属のユース出身者全員の特長を熟知しているのもプラス材料だ。

 「戦う意識や走りきるということは浸透してきた。後は1-0から2点目を取るところや1点を守りきるところが改善できれば」と三上GM。2年連続の指揮官交代を、今度こそ結果につなげる。【永野高輔】

 ◆四方田修平(よもだ・しゅうへい)1973年(昭48)3月14日、千葉市生まれ。習志野高、順大、筑波大大学院を経て99年から3シーズン、岡田武史監督の下、札幌トップチームのアシスタントコーチを務める。02年から札幌U-18コーチ、04年から同監督を務め、11年プレミアリーグイースト、12年にJユース杯優勝に導いた。