プレーオフが遠のく-。J2札幌は20位の岐阜に敗れ、2連敗となった。前半35分にCKから失点すると、後半ロスタイム1分にカウンターから2点目を献上。同ロスタイム3分にMF上原慎也(28)が1点を返すも、追いつくことはできなかった。順位は前節の11位から12位に下げた。残り9試合で6位との勝ち点差は11に広がり、プレーオフ進出が厳しい状況になってきた。

 同じ過ちを繰り返した。前半35分の右CK、岐阜DF渡辺に頭で合わされ先制点を献上した。マークについていた宮沢は「個で負けてしまった。あれは僕個人の責任」と反省。前節福岡戦は後半ロスタイムにロングスローから失点し、敗れた。今回も一瞬の気の緩みが原因で、自滅した。

 セットプレーからの失点は今季9度目。四方田修平監督(42)は「(セットプレーは)試合前から気持ちを入れてやったが、攻守ともにスイッチがなかなか入らず歯がゆかった」と振り返った。前日練習で赤池GKコーチが「残り試合は攻撃も守備もセットプレーが重要になる。しっかり練習すれば、それだけ良くなるから」とゲキを飛ばしていた直後の一戦。対策を施していただけに、ショッキングな結末となった。

 中2日の連戦。疲労を考慮し大幅に選手を入れ替えたが、これも空回りした。かじ取り役のMF小野を含め、前節の先発6人がベンチスタート。結局、ボランチのニウドがハーフタイムで交代、トップ下の菊岡は後半10分で小野に代わった。小野投入後、リズムは変わるも、相手は前節まで10戦で6点中4点がオウンゴールの岐阜。虎の子の1点を守るべく、ブロックをつくり必死で耐える相手を崩すのは、至難の業だった。

 「いいパフォーマンスができなくて悔しい。申し訳ない。前を向いて持ったときの精度も含め、反省しないと」と菊岡。セットプレーへの甘さと、メンバー入れ替えが裏目に出ての2連敗。21位大分が勝ち、J3入れ替え戦出場圏との勝ち点差も9に詰まった。もう足踏みしている余裕はない。【永野高輔】