神戸が、悲願のクラブ初タイトルに暗雲が立ちこめた。鹿島に前半だけでアウェーゴール2発を献上。後半25分に元日本代表DF安田理大(27)のクロスから21歳DF岩波拓也が1点を返し、ようやく勢いを取り戻したかに見えた。終了間際にも絶好機を作りながら、ホームで痛い敗戦。11日に敵地で行われる第2戦では2点以上を奪っての勝利が必要で、苦しい状況に追い込まれた。

 ネルシーニョ監督(65)は「まだナビスコで我々のチャンスは生きている。(敵地で)いい結果を残す」と強がったが、これで公式戦5連敗。鹿島とはリーグ戦を含む異例の3連戦で、3日の対戦に続いてホームで2連敗だ。経験のなさからか、勝負どころで勝ちきれない。DF岩波は「2失点とも、あっさりやられてしまった。決勝を目指してきて、準決勝で負けるのはもったいない」。敵地で意地を見せるしかない。【益子浩一】