アニキがチームを崖っぷちから引き上げる。出場停止明けのJ2札幌MF河合竜二主将(37)が、今日1日の千葉戦で2戦ぶりに先発復帰する。プレーオフ(PO)圏とは残り4試合で勝ち点9差。厳しい状況も、勝てば7日徳島戦以降に望みがつながる。千葉戦でJ通算300試合を迎える闘将は「全勝して届かなかったら仕方がない。死ぬ気で1試合1試合やるだけ」と覚悟を示した。

 昨年11月15日、終戦が決まったアウェー福岡戦は、左アキレスけん痛からの復帰直後でベンチ外だった。前日にクラブハウスで仲間を見送り、戦えないままPOが消滅した。今回はホームで自身もDFの柱としてピッチに立つ。「多くのサポーターの前で戦える。気持ちが入る」。雪辱の思いを勝負の90分にぶつける。

 前回昇格の11年は、10月22日鳥取戦で3連敗した直後、遠征地鳥取で急きょ決起集会を開いた。自動昇格圏3位から4位転落も「この状況を楽しもう」とチームをまとめ上げた。絶体絶命の今、何が必要かを知る37歳。トップ下に小野、ボランチには稲本もいる。経験豊富な30代センターラインで、残り4戦全勝に導く。【永野高輔】