FCソウル(韓国)のMF高萩洋次郎(29)が激しい闘争心を見せた。13日、宮崎・都城市内で東京と練習試合で対戦。広島時代の技巧派の面影は少なく、ファウルギリギリのプレーで戦う姿勢の方が際立った。「どれくらい成長したか分からないけど、韓国もオーストラリアもフィジカル、球際の厳しさが求められる。日本にいるときより、そこは成長していると思う」。特徴は生かしつつ、環境に順応しながら新たなスタイルを築いてきた。

 昨夏、ウェスタンシドニーから移籍。理由はアジア王者になるためだ。「アジア王者になりたい気持ちが強くて、そこに近づけるチームだと判断した」。FCソウルでは韓国FA杯で優勝しMVP獲得。今季のACL出場権を得て14年まで所属した広島と同組に入った。

 13年7月の東アジア杯以来遠ざかる日の丸への思いも持ち続ける。「ACLに出れば代表監督、コーチに見てもらうチャンスがある。代表は今が変換期。そこに入っていければプラス要素になれる。まずは個人の結果を出さないと」。異国で英語と韓国語を使い、たくましさを増した高萩が、ハリルジャパン入りに名乗りを上げる。【栗田成芳】

 ◆高萩洋次郎(たかはぎ・ようじろう)1986年(昭61)8月2日、福島県いわき市生まれ。広島ユース時代の03年に16歳8カ月3日でトップ出場。同年プロ契約し高校生Jリーガーとなる。愛媛FCに期限付き移籍した06年を除き、14年まで広島でプレー。15年1月にオーストラリアのウェスタンシドニーへ。昨夏にFCソウルへ移籍した。日本代表として国際Aマッチ出場2試合。183センチ、70キロ。