J2山形が、今季初となるJ1との対外試合で大宮に1-2と敗れた。前半22分に先制を許すと、後半25分にも失点。J2水戸から加入したMF鈴木雄斗(22)が同ロスタイム47分、右サイドからのクロスを頭で合わせ、1点返すのがやっとだった。石崎信弘監督(57)は「失点後にプレスがずれて、リズムが良くなかった。こぼれ球を拾われてしまった」と振り返った。

 前半は守備的な3ボランチで臨むも、ボールを奪えず終始押し込まれた。後半開始からFW林を投入し前線の枚数を増やしたが、決定機は少なかった。不発だった新加入のMFローザは「ボールが持てなかった。改善していかないと。もっとよくなる」と話した。

 新戦力の台頭は、収穫だった。後半32分から途中出場の鈴木が輝いた。「無我夢中だった。得点でアピールしたかった」。館山での1次キャンプで両足首を痛めていたが、実戦不足を感じさせなかった。鈴木をアシストしたDF荒堀や、中盤で出足の鋭いプレスを見せたMF佐藤、スピードに乗ったドリブルで仕掛けたローザなど、新加入組が存在感を示した。

 28日の敵地北九州との開幕戦まで、千葉・市原の2次キャンプで調整を続ける。石崎監督は「(新加入組の)それぞれの良さが出ていた。開幕まで2週間。いい方向に持って行けたら」と話した。課題を修正し、1年でのJ1復帰ロードに旅立つ。【高橋洋平】